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社会性に課題を持つ児童のためのソフトウェアです
「君ならどうする」は他者とコミュニケーションをとることがが苦手な児童のために開発されたコンピュータソフトウェアです。具体的には次のような課題をもつ児童を対象としています。
- 状況に応じた適切な対応が困難である
- 周りの人が困惑するようなことも、配慮しないで言ってしまう
- 含みのある言葉や嫌みを言われても分からず、言葉通りに受けとめてしまうことがある
- 友達と仲良くしたいという気持ちはあるけれど、友達関係をうまく築けない
- 動作やジェスチャーが不器用で、ぎこちないことがある
- ある行動や考えに強くこだわることによって、簡単な日常の活動ができなくなることがある
- 会話の仕方が形式的であり、抑揚なく話したり、間合いが取れなかったりすることがある
社会性に関わる簡便なチェックをここから受けることができます。
社会性に関わるオンラインチックを行う
ソーシャルスキルトレーニング(SST)について
ソーシャルスキルとは他者と上手にコミュニケーションをとるための知識と技術のことです。子どもたちは日々の生活の中で他者の行動を見本として適切な行動を学びます。しかし、子どもたちの係わる集団(学年間の集団遊び、親戚付き合い、地域社会など)が少なくなり、この学びの機会が減少しています。その結果、人間関係を調整し、集団をつくることが苦手な子どもが増えています。このことが教育をとりまくさまざまな問題(不登校、学級崩壊、いじめ、ニート)の原因になっていると考えられます。
ソーシャルスキルは後天的に獲得される技術ですが、発達に課題を持つ子どもはその獲得に困難さをもつことがわかっています。
「君ならどうする」を利用すると、パソコンに呈示された動画を見ながら、状況に応じた適切な行動について学ぶことができます。
「君ならどうする」でできること
指導者が対象児童の特性を理解するのを助けます
適切な指導を行うためには、対象児童の特性を正しく知る必要があります。
対象児童といっしょに動画を見ながら話し合うことによって、対象児童の抱えている課題を明確に把握できます。
各シナリオには指導上のヒント、解説、評価の基準などが記載されており、これからソーシャルスキルトレーニングを始められる方にも簡単に利用できるように工夫されています。
相手の視点から考える力を育てます
提示される動画には、視点(1人称、2人称、3人称)を切り替えられるものがあります。また、対象児童が行ったロールプレイを撮影し、自分が他者からどのようにみえているかを確認することができます(カメラキットのみ)。
このようなトレーニングをとおして、自分を中心とした視点からだけでなく、相手の視点から考える力を育てます。
状況にふさわしい行動を学びます
多くの子どもは物語や体験を通して自然に「状況にふさわしい行動」を学びます。学ぶとは物語や体験を各プロセスに分解し、その中に自分自身をあてはめて再構成できるようになることです。もし各プロセスを支える基本的な能力がなければ学ぶことはできません。特に発達に課題がある子どもには、物語や体験を通して「状況にふさわしい行動」を学ぶことができない場合があります。彼らにとって物語や体験を読み説くのはかなり難しい応用問題なのです。
「君ならどうする」のシナリオは可能なかぎりテーマを絞り込んでいます。単純化された状況を設定して、反復練習を行うことによって「状況にふさわしい行動」を学ぶことができます。