ソーシャルスキルトレーニング シナリオ解説
10122 | 友達が学校にゲームを持ってきた |
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イントロダクション (1人称視点)
学校にゲームを持ってきてはいけないんだ。
でも、友だちが学校にゲームを持ってきたよ。
君ならどうする?
でも、友だちが学校にゲームを持ってきたよ。
君ならどうする?
Ⅰ 強く非難する (3人称視点)
児童A
学校にゲームを持ってきちゃ、いけないんだよ。
児童A
先生にいいつけるぞ。
児童B
やめろよ。お前嫌なヤツだな。
児童A
ゲームを持ってくる人がいけないんだよ。
児童B
好きにしろよっ
Ⅱ いっしょに遊ぶ (3人称視点)
児童A
僕もまぜて~
児童B
いいよ。
Ⅲ 注意する (2人称視点)
児童A
先生にバレる前に片付けたほうがいいよ。
児童B
大丈夫だって。
児童A
怒られても知らないよ。
規則を守らない人に対して注意することは大切な行為ですが、言い方を間違えると相手を必要以上に追い詰めてしまうことを教えてあげてください。
導入:
① 「イントロダクション」を見せる。
② 自分ならどのように注意するかを考える。可能なら一つだけでなく複数考える。
展開:
① すべてのパターンを見せる。
状況に流されやすい児童であっても「いっしょにする」パターンを選ぶことはまずないが、日常生活の中で指導者に注意されたとき、「~君もやってたから」という言い訳をしたら、このシーンを思い出させる。
② 相手が素直に注意を聞いてくれる方法をいっしょに考える。
・ 小さい声でみんなに聞こえない声で注意する。
・ 先生に言うことを宣言する、その後、先生に言う。など
③ さまざまな場面を設定して注意の仕方を考えさせる。
・ 友達が掃除をしないでサボっている。
・ 自習時間に遊んでいる。
・ 勉強しないで、ノートに落書きしている。
・ 友達がもう一人の友だちのノートに落書きをしている。
・ 友達の靴を隠している、など
「いじめている」「無視している。」など抽象的な提示は良くない。できるだけ具体的に場面を設定する。
状況に流されやすい児童は、規則を守らない友達を見ても、規則より友だちを優先してしまいます。
一方、PDDの傾向をもつ児童は規範意識が強く、必要以上に規則違反を責め立てることがあります。
他者に注意することは、大人にとってもとても難しいことです。答えはありませんが、これが考えるきっかけになれば良いと思います。
・ 友だちの行動に流されなかったか?
・ どのように注意すれば相手が素直に注意を聞いてくれるかを考えられたか?